いきなりですが、スーツのパンツの裾を裏返してみてください。
このような布が付いていませんか?
この布が付いているのには理由があります。今回はこの布の正体について詳しく説明していきます。
ズボンの裾の裏側に付いている布の正体とは?
この布のことを、「靴ずれ」と言います、「力布(ちからぬの)」とも言います。靴ずれを付けることによって、パンツの裾が革靴の縁に当たり、パンツが損傷してしまうのを防ぐ働きがあります。
靴ずれはパンツの共布(ともぬの:パンツを作成した時に残った布)で作ることがほとんどです。もし、元々靴ずれが付いていないパンツに後から付けたくなった場合は、共布を持っていくか、いらない布で作成することも可能です。
こちらの写真を見てください。
靴ずれがほつれてしまっています。
しかし、この靴ずれがあることによってパンツそのものが傷付かずに済みました↓
パンツから靴ずれが見えていいの?
現在、靴ずれはパンツから1mm程見えているのが主流です。
しかし、この長さには流行があります。約30年程前は、3〜4mmが主流の時期もあったようです。(おじいちゃんが昔のスラックスを持っていたら、見てみましょう!)
実際見えていないのが主流の時期もあったり、業者によっては見せないように作られているお店もあります。
なので、正解はないのかもしれません。
ちなみに女性のパンツには靴ずれは付いてないことがほとんどです。もし機会がありましたら、チェックしてみてください。
靴ずれはパンツ本体を守るもの
パンツの裾に付いている布「靴ずれ」は、パンツが靴に当たって損傷してしまうのを防いでくれる働きがあります。
ちなみに、ジーンズやチノパンの裾には靴ずれが付いていません。最近は細みでくるぶし丈のスラックスもありますが、その場合もパンツの裾が靴に当たらないため靴ずれが付いてない場合もあります。
パンツの裾に付いている小さな布は、実は意味のある布なのです。